桜のこと

今週のお題「お花見」

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花見にいってきた、国立近代美術館へ。

三月二十三日からちょうど「美術館の春まつり」を開催しているし、花見の予定がないため、いつも見頃で確実に美しいものですませようという魂胆を持ち仕事帰りにフラリと立ち寄った次第である。

一人で花見に行くほど桜への情熱はないが、季節の風情と情緒は感じたい。(どうにも花見などは一人で味わうのではなく、「いいね」と言ったら「いいね」と返事を貰いたくなるため、一人だとあまり、気乗りしない。)

 

フライヤーにも使用されている玉堂の絵だけれど、実物をみても美しかった。波の筆遣いは綺麗だし、桜の描写も丁寧で葉の描き方などため息が出る。近くで見たのち、向かいに据えられたベンチに腰掛けてみていた。美術館特有の、作品を際立たせる暗さが好きだ。とくに壁を濃紺にしたところなんか最高。

菊池芳文の「小雨ふる吉野」も展示されていたのだが、小雨と呼ぶにはけっこう降ってるとしか思えない雨独特の空気の重さ(いい意味で)と、それをたっぷりと浴びている桜の花のしっとりとした質感が本当に綺麗だった。

(MOMATコレクションの一部目当てでいったようなものなのだけれど、最初の部屋のハイライト作品でほぼほぼ満足してしまったのは秘密)

 

いい花見だったなあと満足して帰りは皇居沿いを通り東京駅まで歩いた。時刻は二十時だというのにおびただしい人数のランナーたちが向かいから走ってきて大会かと見紛う。

その流れに逆流している私は鮭なのか?という疑問を抱きつつ、サカナクションを聴きながら踊るような足取りで帰路につく、金曜の夜だった。